地域のための水車づくりをお手伝いしています!

地域の、地域による、地域のための小水力利用!
地域の様々な問題を解決する1つとして、みんなでエネルギーを創り出すことで、地域を元気にする活動が、吉野から広がっています。

水車づくりをやりたい!という地域の方を応援しています。(写真は山添村的野地区での水車のデモンストレーションです。)

平成25年設立当初の吉野町での取り組み ワークショップの様子

「エコ電力でまちづくりワークショップ」とは、地域住民が主体となって小水力利用を柱とした再生可能エネルギーの導入を図ることで、人の気持ちを明るくし仲間が集まり、元気になっていくことをめざそうという吉野小水力利用推進協議会の考え方と方針、そして実践のことです。再生可能エネルギーに誰もが参加できる場であり、地域の資源を見直し、身近な河川や水路を使った小水力発電の可能性について語り合い、地域の発展ビジョンを「エコ電力マップ」にまとめていくことをめざしています。この考え方を奈良県内外に、広げていきたいと考えています。
平成25年1月12日、吉野小水力利用推進協議会が発足しました。その後、第1回「エコ電力でまちづくりワークショップ」を開催(学習会)をしました。1月20日は、第2回目。デモンストレーションと製作です。
三茶屋地区の福祉でまちづくり懇談会では、三茶屋を活性化させようという話し合いが行われ、課題解決策の1つとして水車をつくろうと、「三茶屋小水力発電研究会」が発足しました。

吉野小水力利用推進協議会は、平成24年度地域福祉計画における「福祉でまちづくり住民懇談会」で出された地域課題解決策の1つです。

左の写真は、地域福祉の推進をめざした「福祉でまちづくり住民懇談会」での三茶屋地区と色生地区グループのまとめです。地区の目標も、そして旧小学校区全体の目標も、「三茶屋を活性化しよう」という思いでした。三茶屋施設にある水路に水車を設置してシンボルにしたい!と考えられたのです。
そのために、伏見工業高校の生徒さん達が毎晩遅くまで螺旋水車を製作してくださいました。生徒さんたちの思いは「吉野町の人たちに螺旋水車が回るところを見てもらいたい」という思いだったのだそうです。こうして、黄色い螺旋水車「Giallo-Spiral」とホイール水車を用水路に設置するという、デモンストレーションが実現しました。またワークショップには県内からも多数ご参加いただきました。やはり水車を一目みたい・つくりたい!というみなさんの関心の高さがうかがえます。

 

ちなみに、螺旋水車は、これから京都で実際に地域で使えるようにするための実験機です。今後、蓄電できるようにし、獣害よけの電気柵に使う実験をされるそうです。

 螺旋水車とはどんなものかを見てもらうためでしたから、水量が減っている三茶屋の用水路では点灯はできませんでしたが、一般的な用水路の流量でも、何らか工夫をすれば設置可能であることなどを、実物を見ることで学ぶことができました。また、螺旋水車は、暗渠に置いて実用的に使えるのだということも、よーくわかりました!

螺旋の羽根はゆるやかに回るため、魚の遡上などに支障をきたさず、自然環境に優しいこと、そしてゴミや葉っぱなどがつまることがほとんどないのだそうです。

とにかく、回っている姿が美しいです!

 用水路の流量をこれ以上増やせなくて申し訳ありませんでした。足立先生ありがとうございました。

次は、三茶屋の車いす用のトイレの照明をつける実験です。

実験は大成功!LED60球、蓄電で4W出力。かなりの明るさです。災害で停電になっても、小水力発電を独立電源として、灯りをともせますね!

みんなで話をしている間も、ホイール水車はずっと回り続けて、発電し続けてくれていたんです!

三茶屋地区のことをワークショップしながらいろいろお聞きしました。ここの用水路は津風呂川に流れ込んでいて、ここには恋川という名前の川も流れていたりします。そのほとりの「恋の谷」、って素敵な名前の谷があるのですが、お話をしている中で、そこで見つかったという40年前の水車の作者がわかったのです。

この水車の作者がお父さんだった、という人が現れました!小さな流れでも一瞬電流が流れるしくみで、猪よけにしていたんだそうです。そういえば他の地区でも、こういう水車はいっぱい並んでたよ、っておっしゃっている人がいました。水力発電は、地域の歴史と今をつなぐ、、不思議な魅力があります。

水車見学を堪能した後は見附三茶屋のおいしい珈琲をいただきながら質疑応答。

水車の次の目標は、めざせ「12V」!(車のバッテリに蓄電するためです。)

最も大切なポイントは、水車で発電して、そのエネルギーを何に使うのか!という目的がはっきりしていることなのだそうです!

目的を明確にすると、それに応じて、発電や蓄電など仕組みもおのずと決まります。そして、明確な目的を持っていることで、さまざまな波及効果が生まれてくるのだそうです。さすが、製作を実践している方々ならではのやりとり!

 次回は、実際に水車をつくってみることにしていました!(第3回WSは、「木製水車のできるまで」に掲載しています。